「ゾンビレニアム」の話
昨年2月にヨーロッパに行ったときの機内の話である。
憧れのロンドンということに興奮が収まらず全く睡魔が訪れなかったため、機内映画を見ていた。
その中にフランスのアニメ映画があった。日本語字幕も吹き替えもなく、どうしようもなかったので英語字幕で見た。英語を聴くよりは理解度はマシだろうと思ったのだ。
すごく面白かった。
最近の世界のアニメ映画の主流は3DCGモデルを使ったものである。たしかにゾンビレニアムもそうだったが2Dアニメシェードのようなものがかかっており、実際の世界の形よりももっとディフォルメを強めた3Dモデルだった。
これ、昔の洋アニメみたいな画だ、と思った。
人の好みにも寄るが私は3Dモデルがアニメの主流になるとディフォルメ強めたものが減るのかと思ってさみしく思っていたのだが、どうやらそうではなかったらしい。
よく思い出せばポプテピとかそうだった。
話はどうやら漫画原作のようだが原作者が監督?とかそれくらいガッツリ関わっていたらしい。原作とは主人公の設定がかなり異なるようだが私は映画にまとめる上では必要であった(しかも成功した)と感じた。
あらすじとしては炭坑(かもしかして鉱山系かもしれないが)が地獄につながるという事故で生まれたゾンビたちを職員として雇い運営されているテーマパークのゾンビレニアム、吸血鬼や人狼も雇用されているが表向きは全員衣装で化粧でお芝居である。
そこに主人公がライドーーアトラクションの安全性の試験官としてやってきたところ、彼らが本物だと気づいてしまい、彼も表向きは死者、実際は不死者に変えられてテーマパークに囚われてしまう。
幼い娘を家に1人残して……。
というところから始まる未亡人男のハートフル下克上ちょっとラヴなストーリーである。
画も話も素敵なので、もし興味が生まれて英語が少しできるなら是非観てもらいたい作品である。輸入DVDかBDぐらいしか見つけられなかったんだがそろそろ翻訳されたり………………してないかなぁ…………。
とても面白かったので私は旅行中、ストラスブールの本屋でアートブックを買いました。
おしまい。